岡山ママブロガーのマイコです。
今日、私の住む総社市は、休校の1週間延長が決まりました。
気が気でない毎日を過ごしていたので、安心しました。
入学式と始業式は規模を縮小しておこなうとのこと。
今の段階では教室で放送だとか…。
運動場や体育館(窓全開)という換気抜群の場所で、昨日NHKでも注意喚起していた、Social Distance(人と人の間の十分な距離)を確保した状況で実施してもらえるよう引き続き声をあげています。
今日、岡山では8人目の感染者が発表されました。
仕事で東京を訪れていたとのこと。
東京にいたのは20日までの3日間。3連休の初日までです。
今、あの3連休の感染者の実態が現れてくる時期になりました。
このタイムラグを考慮に入れて物事を考える必要があります。
4月で全国的に一斉に人事異動が行われ、転勤や入学で大きく人が動きました。
この結果が出始めるのはさらに2週間後。
その方々の周りで感染が拡がったかどうかが分かるのは、さらにその後…。
この時、すでに学校を再開していれば、無症状感染者から子どもを介してどんどん感染が拡大していき、地方の医療があっという間に崩れていく可能性があります。
全国一斉に気を引き締めるべきときに、学校再開は、あまりにも楽観的過ぎるというのが私の考えです。
誰もが春節の時に外国からの入国を規制しなかったことが感染を拡大させたと分かっています。
今、同じことが小さな自治体という単位で問われています。
後から後悔しても、感染拡大は止められません。
今はやりすぎくらいでちょうどいいときだと思っています。
本来は今まで対策をしながら学校へ通い、今から休校措置を発動するというのが最も良い流れだったように思います。
が、時は戻りません。休校にしたことであの時みんなの意識は変わったので、効果がなかったとは思いません。
しかし、今問われるべきは、この休校期間中にほかの教育手段を用意していなかったということ。
総社市の英断に感謝すると同時に、オンライン教育の実施について引き続き声を上げています。
子どもの教育を受ける権利
私はコロナウイルスは長期戦になるとみています。
市は1週間の休校延長との決定でしたが、私は結局これは長引くと考えているし、延長した方がよいと考えています。
長期戦を見据えて教育を考えれば、今度は子どもたちの教育を受ける権利の問題が浮上してきます。
コロナ前の世界に戻るという発想を早く捨て、新しいシステムを試行錯誤して作る時です。
今の環境で現実的にできる方法を即刻実施しながら、理想的な教育へむけて県や国と連携してオンライン教育を行う準備をはじめてほしいと声を上げています。
第3次世界大戦級の世界的危機の真っただ中
『FACTFULNESS 10の思い込みを乗り越え、データをもとに世界を正しく見る習慣』という本を読みました。
データから世界を正確に見るための方法、陥りやすい思考のわなについて、エボラ出血熱の時に現地で実際に活躍した医師が、自身の経験と失敗談を交えながら統計に基づいた考え方を指南する本です。
今こそ必要なことがたくさん書いてある素晴らしい本でした。
人には事実を歪めてみてしまう原因となる10の本能があり、その本能を抑えるために知っておくとよいことを具体的に説明してある本です。
- 分断本能(大半の人がどこにいるのか探そう)
- ネガティブ本能(悪いニュースの方が広まりやすいと覚えておこう)
- 直線本能(直線もいつかは曲がることを知ろう)
- 恐怖本能(リスクを計算しよう)
- 過大視本能(数字を比較しよう)
- パターン化本能(分類を疑おう)
- 宿命本能(ゆっくりとした変化でも変化していることを心に留めよう)
- 単純化本能(ひとつの知識がすべてに応用できないことを覚えておこう)
- 犯人捜し本能(誰かを責めても問題は解決しないと肝に銘じよう)
- 焦り本能(小さな一歩を重ねよう)
この本にあげられている心配すべき5つのグローバルリスクは以下の5つです。
- 世界的な感染症の流行
- 金融危機
- 第3次世界大戦
- 地球温暖化
- 極度の貧困
この本が出た時には、地球温暖化と極度の貧困のみが世界で進行中でしたが、今は第3次世界大戦以外はすべて進行中です。
今はそれほどの非常事態が起こっています。
筆者は書いています。
どの危機が起きても、大勢の人が苦しみ、数年、または数十年にわたって人類の進歩が止まってしまいます。もしこれら危機を切り抜けられなかったら、ほかのこともすべてダメになってしまう。これらの危機を避けるには、人々が力を合わせて、小さな歩みを重ねるしかない。
残念ながら筆者の警告もむなしく、準備は進まないまま世界的な感染症流行と世界恐慌が現実で始まってしまいました。
スペイン風邪やエボラ出血熱の時のエピソードもたくさんあったので、大変参考になりました。
そして、気になったのはエボラ出血熱の時の学校について。
エボラ出血熱の大流行が発生した国々は今の日本の状況とは環境がずいぶんと違いますが、感染症の中、学校がどうあったのかを知ることはとても重要なことだと思いました。
調べた結果たどりついたのは、ユニセフのコロナウイルスに関する指針です。
新型コロナウイルス:世界で広がる休校~ユニセフ、145カ国で安全な学習環境の支援へ
おそらく文部科学省のガイドラインも、ユニセフの指針を参考にして作成されたものではないかと思います。
以下、抜粋です。
休校中の子どもたちの学習と健康に悪影響が及ばないよう、オンライン教育や学習コンテンツのラジオ放送といった遠隔授業など、すべての子どもにとって不可欠なサービスへのアクセスの確保を含め、子どもたちが学習を継続できるようしっかりとした計画を立てることを推奨しています。
石けんや消毒剤を備えた手洗い場を整備し、正しい衛生習慣を促進しましょう。また、たくさんの人が触れるドアや窓、遊具やスポーツ用具、手すりやテーブルなどの消毒を含めた清掃をおこなってください。場合によっては、人々の接触を避けるための以下の対応も必要でしょう。
- 登下校の時間をずらす
- 集会やスポーツの試合、イベントなどの中止
- 可能であれば、生徒同士の机を1m以上離す
学校が休校になったり、長く学校をやすむ状況になった子どもたちが、勉強を継続できるよう対策をとってください。たとえば、
- インターネットを活用した学習
- 家庭学習のための宿題
- ラジオやテレビの教育コンテンツの活用
- 先生たちによる、定期的な生徒へのフォローアップ
- 補習計画づくり
他にもたくさん書いてあります。ご興味のある方は是非一度読んでみてください。
私が『FACTFULNESS』とユニセフの指針から考えたことは、感染者数を示すグラフが右肩上がりに直線的に上がっていくような状況では、学校の再開を検討する段階にないということです。
- 直線のグラフが感染者数の減少を示す右下カーブに変わる。
- 感染者数の減少が続き、右下下がりが安定したと確認できる。
- 消毒液等必要物資が必要十分に確保できる。
この3つがそろったときに、感染拡大防止策を十分に行いつつ慎重に学校再開していくのが妥当だと思います。
完全に元通りの状態で再開できるのは、ワクチンや治療薬が使えるようになった時と思いますが、開発には時間がかかると言われています。
コロナウイルスはまだまだ長期戦と考えて向かい合った方がいいと思います。
1人1人ができることを
私はこの何日間か、学校再開を止めるために声を上げ続けてきました。
とはいってもただの主婦ができることは限られています。
それでも、頭の中、心の中で祈るだけでは現実は変わりません。
具体的にどこに声を届ければいいのか。
どう伝えればいいのか。
実効性のある努力が必要です。
幸い今までの活動でご縁をいただいた、いつもお世話になっている市議さんに学校再開について私の意見を聞いていただき、教育委員会に届けてくださるようお願いしました。
意見を届けるときには、自分なりにたくさんの情報を集め、考えうる対応策も含めてお伝えしています。
いついかなる時もすぐに声を聴いて動いてくださいます。
西日本豪雨の時も、率先して地域に出向き、ご自身の技能をフルに生かして被災された皆様の支援にあたられました。子ども園のときも、すぐにかけつけ、解決のために尽力してくださいました。同じ子育て世代の市議さんがいらっしゃることは、ほんとうにありがたく、感謝感謝の毎日です。
そのほかにも、市長や県のツイッターコメント欄にも直接メッセージを送っています。
文部科学省にも、内閣府にも意見フォームから送りました。
たった一人、ゴソゴソしたところでどれほど意味があるのか分かりませんが、情報収集を怠らず、自分にできる小さなことをし続けています。
他にも総社市内の保護者の皆さまは、きっと私のように声を上げた方が大勢いらっしゃったんだろうと思います。
市長は市民の意見を聞いてくださいます。
声を全て受け入れるという意味ではなく、大変な状況の中、みんなの声も聴きながらトップとして責任をもって判断をされます。
その姿勢に信頼と尊敬が生まれています。
行政に疑問がある場合は、声を上げることはとても大切です。
反対の意見の方もいらっしゃるでしょう。
言ったところでなしのつぶてとなる可能性ももちろんあります。
それでも、ご自身の意見をどんどん届けてください。
価値観や立場の違う市民の声が集まれば、よりよい解決策が生まれます。
感情だけで責めるのは得策ではありません。
目的は攻撃でもいい悪いを決めることでもありません。
よりよい未来です。
最善をみんなで考える。
未曾有の事態に、みんなが協力し合って乗り切れたら素晴らしいですね。
学校再開が決まった市町村の保護者の方の中で学校再開反対の方は、とても心配な毎日を過ごされていると思います。
涙が出るような、切実な思いだと思います。まだ始まるまで時間があります。あきらめずに声を届けてください。
そして、どうかその声が届きますように。
同じ子どもを持つ親として、お祈りしています。