子育てを通していろんな人に出会ってきた。
比較的最近知り合ったAさんはとても優しい。
優しいって、こういう人のことをいうんだろなぁ、って、いつ会っても優しくて感動してしまう。
いつも周りのことを考えていて、困った人を助けられるように、なんでも多めに準備をして持ってきてくれる。
他の子の面倒もみるけど、自分の子どものことをしっかりと見ていてユーモアも忘れない。
いろんなことを気持ちよく引き受け、たくさんの親子に安らぎを与えている。
私にはとてもあんなことはできない。
すぐに不満が生まれてきて心が狭くて泣きたくなる。
搾取と信頼の間がよくわからない。
それで時々私は腹が立つんだと思う。
きっと私は自分に甘くて人に厳しい。
自分だってできないくせに、意識しなくても敬意がいつもそこにあれば、なんて面倒くさいことを考えてしまう私はまだまだ未熟なんだろうと思う。
Aさんのように優しい人に出会うと猛烈に反省する。
素敵な人は、目立たないところでひっそりと活躍している。
掛け値なしに人のために動ける人。
境界線もちゃんとある。
その場にあの人がいると嬉しいなぁ、たいして親しくなくても、自然とそう思われる人。
そういう人こそがなかなか出会えない、本当に素晴らしい人だと私は思う。
けったいな肩書きなんて一つもない。
肩書きなんてあるとすれば、「〇〇ちゃんのお母さん」だ。
ちょっと自分が損をしても、それ以上の温かさが見えているから、きっとそんなことができるんだろうと思う。
私みたいに「損」とか、考えないんだと思う。
Aさんに出会って、受け取るが自然とできている自分に気がついた。
Aさんはいろんな人からの敬意をたくさん受け取っているんだろうと思う。
それって、すごく価値がある。
お金や付け焼き刃の優しさなんかじゃ決して手に入らないもの。
Aさんとはこれからも仲良くできたらいいなぁと思う。